不動産チラシを作成ソフトを使わず、あえてWordPressで作る

いわゆる不動産店の店頭で貼られている「不動産チラシ」

これはそもそもそのようにして作っているのでしょうか？

資料として流れてきたものをそのまま使う他、物件のアピールのために自前で作っている不動産店も少なくないと思います。

特に単身アパートが多い地区だと歩道に溢れるくらい掲示していますね。東京で言えば、新宿、高田馬場や池袋とかが多いです。

このチラシを作成するツールとしては、市販のソフトがもちろんあります。

例えば、

こういうのもあります。

しかし、最近では集客のメインはWEBに移行しています。そして大手物件情報サイトでの登録のみならず、自社サイトを持って地元特化をアピールしたいという店舗も増えています。あるいは、RAINSデータをインポートして反映したい、ということも出てくるでしょう。

その場合、本音としては登録した物件情報を活用し、WEBにも即座に表示され、その内容をチラシとして出力出来るのが望ましいのは言うまでもありません。

と言っても、システム会社に外注して構築するとなると、百万〜数百万規模の予算を用意する必要があり、あまり現実的な選択ではありません。また、オリジナルで構築した場合、要件定義その他の打ち合わせだけで相当の時間を費やすことになります。

その時にオススメなのが、「不動産プラグイン」というワードプレス(WordPress)の無料プラグインを活用する方法です。

詳しくはこちらになります。

簡単に言うとこのプラグインは、完全無料で不動産店の物件情報サイトが出来てしまうというソリューションです。

WordPress自体のセットアップやプラグインの基本設定など、いくつかの準備作業が必要になりますが、決して難しいものではありません。

そしてこの不動産プラグインは無料でも物件情報や画像の入力、GoogleMapの位置情報の入力まで対応する本格的なものです。さらに全国の路線や駅の情報も本体にビルトインされているので、交通情報の設定も楽に出来ます。

こちらについては、残念ながら標準では装備されず、アドオンという形で提供されています。

不動産プラグインの本体は無料なのですが、様々なデザイン・テーマや付加機能が有料のアドオンとして販売されていて、

その一つとして

こういうものが出ています。こちらは、”Expression/Expression zoom”というテーマのアドオンという扱いですが、実は他のテーマでも問題なく動作しますので特にテーマの購入は不要です（ただし、動作確認は当該テーマのみということです）。

使い方は簡単で、プラグインをインストールをして有効化すると、すでに標準的なレイアウト（デザイン）でチラシがプレビュー出来る状態になっています。

チラシに店舗名や住所などを自動的に表記させたい場合は、あらかじめ設定画面で基本情報を入力しておきます。

ここで、画面上である程度の内容のアレンジが可能です。

が編集可能になっています。ただし、データとして保存されるのは*のものだけで、テキストの変更は保存されません（データとして残したい場合は物件入力画面で編集します）

アレンジすると、例えばこんな感じに出来ます。

そして変更したレイアウトを他の物件に反映することも可能です。そのあたりの操作は、左上の歯車マークからアクセスできます。

あとはプリントボタンを押して、ブラウザのプリント機能で出力するだけです。Chromeの場合はこうなりますね。

余白の設定を「最小」にするときれいに印刷できるようです。

PDF化するような機能はありませんが、その場合はフリーウェアのPDF化ユーティリティを導入して印刷時に選択すれば良いと思います。

また、デフォルトでは４種類のデザイン（レイアウト）が用意されていますが、すべてHTMLとCSSベースのものなので、その方面のWEBの知識があれば簡単にカスタマイズが可能です。

線の色や太さを変える、程度であれば簡単に出来そうですね。

このプラグインは特に値段が安いというわけではないのですが、不動産プラグインやWP自体は無料で、安価なサーバー上でも動作するので、トータルなコストはそれほど大きくはならないと思います。なので、WEBからチラシ印刷までの一連のソリューションとしては充分に有り得る選択肢なのではないかと思います。

もちろん、他にも便利なプラグインが色々と（無償・有償）で提供されていますので、うまく組み合わせればかなり本格的な不動産サイトを構築することができそうです。

ちなみに、基本的な操作は以下のデモサイトで確認が可能ですので、試してみてください。

id: guest
pass: guest